今年は、フランス人作家、哲学者のAlbert Camusの唯一のアメリカ訪問から70周年ということで、3月26日〜4月19日の間ニューヨーク各地で、「Camus: A Stranger in the City」記念のイベントが開催されています。
私はつい最近Albert Camusの作品と出会った初心者です。Albert Camusの本は「The Stranger」を知り合いに勧められ、読んで、共感し、その他のエッセイや短編などを読みました。まだまだAlbert Camusの世界に足を踏み入れたばかりですが、Albert Camusの描写する世界、視点はすごく共感できて、読んでいて心地く、すっと言葉が入ってきます。
「Camus: A Stranger in the City」イベントシリーズでは、Camusの小説の映画の上映、著名な学者の方々のパネルディスカッションなどが開催されています。最終日にはパンクロックの神様Patti Smithさんの参加するパネルディスカッションも予定されてます。私はBowery Poetry Clubで行われた朗読会に行ってきました。
Bowery Streetはもともと下流階級の労働者が集まるバーやホテル、ショップが集まっていたエリアで、活気あふれていたといいます。Albert CamusもそんなBoweryを訪れ、本当のニューヨークを観察したのでしょう。そのころのBoweryはきっと、人生の虚しさ、儚さ、のような哀愁が溢れていたんだと思います。Albert Camusのテーマでもある実存主義に通じるものが、きっとあの地区には漂っていたと思います。
Bowery Poetry Clubは素敵な会場でした。
バーのバーテンダーが女性でかっこ良かったです。
この朗読会は、アメリカのフォークロックシンガー、ソングライターのレジェンドEric Andersen、Albert Camusの「Caligula」のブロードウェイミュージカルの音楽を担当したDavid Amram 氏など、ビートジェネレーションと深く関わりのある巨匠たちがAlbert Camusのニューヨーク滞在中の日記を朗読。また歴史学者のStephen PetrusさんがCamusのニューヨーク滞在についてのエッセイを朗読しました。
Eric AndersenさんとDavid Amramさんによる、Camusのニューヨーク滞在時に書いた日記より朗読。
歴史学者のStephen Petrus氏によるCamusの「New York」というエッセイの朗読。
一つの単語も逃さないように、目を閉じて、頭の中で情景を浮かべながら聴き入りました。
今まで「朗読会」のようなものを体験したことがなかったのですが、字を追って理解するのとは違って、聴いて頭の中で状況を描くというプロセスが新鮮でした。なかなかする機会のないことだと思いました。
ニューヨークっていろんなものがみえてくればくるほど、分からない街なんです。そういう感じはCamusの時代も今も変わらないんだなと思いました。Camusもエッセイでニューヨークの多面性を目の当たりにしこう書いています。
"After so many months I still know nothing about New York...."
音楽に合わせた朗読会という正にBeat Generation を彷彿とさせるスタイルに、その時代を生きた実際のレジェンドの生のパフォーマンスで、その時代の人たちがどうやって刺激を受け、吸収したのか、を体感でき、その頃のカルチャーがよりリアルに、身近に思えるようになりました。
Camusや, Beat Generationのアーティストたちが集った同じ街に自分は居るんだなーと感慨深くなったよいイベントでした。
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