こんにちは Lulu.です。東京国立博物館で今秋開催される(会期は10月14日〜11月24日)御即位記念特別展「正倉院の世界ー皇室がまもり伝えた美ー」の報道発表会に行って参りました。
天皇陛下の御即位を記念し、正倉院宝物を中心とした飛鳥・奈良時代の国際色豊かな造形文化に焦点を当てた特別展。本展では、正倉院宝物と双璧をなす文化財である法隆寺献納宝物も同時公開。両宝物は、古代の東西交流の有り様を伝える、世界的にも貴重な文化遺産です。
奈良・平安時代、重要物品を納める正倉が官庁や大寺に設けられていましたが、わずか東大寺正倉院内の正倉一棟だけが今日まで残りました。それが正倉院宝庫。
正倉院宝物は、光明皇后が聖武天皇の御冥福を祈念して、御遺愛品などを東大寺の本尊盧遮那仏(大仏)に奉献され、同寺の正倉に収蔵・保存されたのが始まり。
北倉・中倉・南倉という3室に分かれ、宝物は虫や湿度の急激な変化によるダメージを少なくする唐櫃という容器に収められ厳重に守られてきました。
正倉院はシルクロードの終着点。聖武天皇の御遺愛品だけではなく、正倉院宝物には貴族の所持品やシルクロード諸国の品々も含まれています。
「正倉院宝物は、アジア大陸の文化を凝縮したもの。1200年以上を超えて伝世してきた稀有なものです。」という東京国立博物館 副館長 井上氏の言葉が残りました。
天平勝宝8歳(756)6月21日。聖武天皇が崩御されて四十九日にあたるこの日、光明皇后は天皇が早く盧遮那仏の世界に安住されることを願って、百数十点の宝物を東大寺の大仏に献納されました。その際の目録である『国家珍宝帳』に記された宝物が公開されます。
巻末にある言葉からは、宝物を見るたびに亡き聖武天皇との日々を思い出し、身がくずれるほど嘆き悲しんだ、光明皇后の深い愛情が伝わります。
平螺鈿背八角鏡:琥珀と螺鈿(ヤコウガイの真珠層)による宝相華と呼ばれる天上世界の空想の花を背面いっぱいに詰め込み、その間にはトルコ石の細片をはめ込んだ宝飾鏡。
黄熟香(蘭奢待):「蘭奢待」の名で知られる天下の名香。この雅名の中には「東」「大」「寺」の三文字が組み込まれています。足利義政や織田信長らがこの香木を得たいと熱望し、一部を切り取った出来事は有名。近代には明治天皇も行幸した折に切り取られています。
ジンチョウゲ科のジンコウ属植物に樹脂が沈着することで出来た沈香であり、いまだに高い香りを放っているそうです!
法隆寺献納宝物である白檀香には、ササン朝ペルシャの文字やソグド文字の焼印が見られます。ササン朝ペルシャ、って語感がとても好き。そしてソグド文字は敦煌の近くで発見された4世紀の手紙などに見られる中世イラン語。嗚呼シルクロード!!ですね。勿論、喜太郎の『シルクロード・絲綢之路』を聴きながら記事書いてます。
いやー持って行かれますね。『地球の歩き方 西安・敦煌・ウルムチ』見はじめたら止まらなくなってきた。西安からタクラマカン砂漠を抜け、イスタンブールまで〜絶対に行く。
竜首水瓶:西アジア由来の器形、胴体にはギリシア・ローマ神話由来の有翼馬、注ぎ口は龍。シルクロードを経由してわが国に伝えられた諸地域の造形表現が一作品に集結。
およそ1260年にわたり守り継がれてきた世界的にも比類のない文化財。1260年…なんて膨大な時間。脆弱な素材で作られた作品を守るのにどれほどの人の手がかけられたのだろう。今日、私たちが宝物をみられるのも保存に携わった彼らのおかげ。本展では、今なお行われている保存・修理・模造の取り組みにも焦点を当てています。
正倉院裂と聖語蔵経巻の修理風景写真:正倉院裂と呼ばれる染織品の数は膨大で、その修理は現在も継続して行われています。この写真は大正時代の様子。
天皇陛下御即位という御慶事を記念し、皇室が守り伝えた正倉院宝物と法隆寺献納宝物の代表作を中心とした作品約110件から、正倉院宝物の世界を多角的に紹介する、御即位記念特別展「正倉院の世界ー皇室がまもり伝えた美ー」。かけがえのない日本の美、今後も受け継がれてゆく悠久の美をご覧いただきます。
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