こんにちはLulu.です。タイシルクの名を世界的に広めたアメリカ人ジェームズ・ハリソン・ウィルソン・トンプソン(James Harrison Wilson Thompson)。氏がかつて住居としていた家が1959年の完成後まもなくから一般公開されています。
ジム・トンプソン:1906年生まれ。第二次世界大戦前は建築家として働き、34歳の時、米陸軍に志願してヨーロッパで従軍。第二次世界大戦の終了間際にCIA(Central Intelligence Agency:中央情報局)の前身、特務機関であるOSS(Office of Strategic Services)の情報将校としてタイに派遣され、退役するまでバンコクで勤務し、タイに永住。
当時、タイの家内産業であったシルクの手織りに興味を持ち、その普及に没頭。デザイナーとしても、染色家としても天賦の才能に恵まれていた彼は、洗練された柄のシルクを生み出し、タイシルクの名を世界に広める。
入り口を入ってすぐに繭から糸をほぐす(煮繭:しゃけん)デモンストレーションが行われていました。繭の糸同士を接着しているセリシンという物質が水に溶けやすい性質を持っていることから、煮出しほぐれやすくするそう。
ジム・トンプソンハウスは、タイの古い建築様式を取り入れ、チーク材でできた家を6軒取り集めて造られています。その多くは100年〜200年以上経ており、そのうちの何軒かはタイの古都アユタヤから川を下って運ばれたものです。
外壁の老朽化を防ぐため、朱色のベンガラという顔料が塗装され、建築にあたっては釘は一切使用されていません。
素晴らしかったのが熱帯の勢いある緑。生き生きと伸びやかな緑が朱色の家と相まって生命力ある空間を生み出していました。
展示されている美術品は、タイのものだけではなく、中国や周辺諸国の古美術も含まれた逸品揃い。氏の古美術への情熱の深さがうかがえます。館内は約40分のガイド付きのツアーで見て回る事ができますが、建物内の撮影は禁止。たまたまだったのか〜フランス語圏の方々が多く目につきました。
私がジム・トンプソンに興味を持ったきっかけは、学生の時に読んだ松本清張の「熱い絹」。1967年3月26日、マレーシアのキャメロン・ハイランドで休暇中、謎の失踪をとげ、いまだ手掛りもつかめず行方もわかっていないというジム・トンプソン。マレーシア軍も総動員で行った捜索にもかかわらず、遺留品一つ発見されていないという。その事件を下敷きにし、著者独自の推理を展開した「熱い絹」にのめり込みました。米情報将校としてタイに派遣されたジム・トンプソン。スパイ絡みかそれとも〜
邸内には61歳の氏の失踪直前の写真が飾られていて…なんとも感慨深い思いを抱きました。
併設されているショップにはその失踪を綴った本も販売されています。
緑と共に印象に残ったのが澄み切った水。これだけのものを維持するのにはかなりの手がかけられているのだな〜と。美しい鯉が泳ぐ清々しい水辺にあるカフェでは、ハッピーアワーの17時から一部の飲み物が半額!アルコールは勿論ですが、ライチ×生姜やマンゴー×パイナップルなど〜南国ならではの新鮮なスムージーが美味でした。
時間のある方は、アウトレットもお薦めです。クッションカバーなどの小物からカーテン地やシルク生地まで揃います。
Jim Thompson Factory Outlet
153 Soi Sukhumvit 93, Bangchak, Phakanong, Bangkok 10260
氏の数奇な運命に思いを駆せながら観るシルクは…なんとも感慨深いものがありました。バンコクに訪れた際には是非。
The Jim Thompson House
6 Soi Kasemsan 2, Rama 1 Road, Bangkok(6 ซอยเกษมสันต์ 2 ถนนพระราม 1 กรุงเทพฯ)
BTSナショナルスタジアム駅1番出口
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