VOGUE 読者のみなさま、ご無沙汰しております。
久しぶりのブログの投稿となってしまいましたが、今回はスタイリストという仕事について、その仕事の流れについて、書かせて頂きます。
昨年に、あるアメリカのブランドのキャンペーンを日本で撮影したことがきっかけに、次のキャンペーンの撮影の仕事のオファーを頂きました。撮影場所は、ロサンゼルスのスタジオです。
アメリカでファッションと言えば、ニューヨークが中心ですが、このブランドはロサンゼルスを拠点に、世界中で人気の火がついた、デニムで有名なグローバルブランドです。
90年代に撮影されたこのキャンペーンビジュアルに見覚えのある人も多いかもしれません。
(写真は、Ellen Von Unwerth です)
このブランド、現在は日本に数店舗しかありません。せっかく日本をテーマにした撮影であったものの、ビジュアルを日本でみることができなかったのがとても残念です。
一年経過してしまいましたが、ここでそのビジュアルを紹介させて下さい。これらは、ブランドの Holiday line のキャンペーンビジュアルです。
私たち日本人からすると、いかにも外国人がイメージする日本!という感じに思われるかもしれません。しかし、いままでのキャンペーンビジュアルを一新させた、インパクトのあるビジュアルは、世界的に注目され、高い評価を得る事ができました。(写真は、Chen Man です)
パリでは、雑誌広告、店頭ディスプレイ以外に、このように展開されていました。
(Courtesy of Studio 6)
ロサンゼルスのサンセット通りには、大きなビルボードでの広告。
今回オファーを受けたのも、そう、Guess の 2016 Holiday Line のキャンペーンビジュアルです。
Holiday Line は、通常のデニムを中心としたカジュアルラインとは別に、華やかで、ちょっとセクシーなアイテムで構成されています。
撮影スタッフは、カメラマン、メイキャップアーチスト、ヘアアーチスト、そしてモデル達と、全員ニューヨークからのスタッフです。
モデルは4人。レディース3人、メンズが一人でした。
私は撮影に備え、キャンペーン撮影のコンセプト、モデルのコンポジット、コーディネートをする洋服のルックブック等を事前に入手し、頭に全てをインプットした上でロサンゼルスへ向かいました。
フライト、ホテル、現地での車の手配は全てクライアントがしてくれます。
(LAX着陸寸前の写真)
撮影スケジュールは、実労働日4日間、プラス移動日2日間です。
◯ Style-out 2日( 撮影コンセプトに合わせ、撮影する衣装のコーディネート)
◯ Shooting 2日 (ロサンゼルスのMILK STUDIOにて)
運良く、style-out の二日の間に週末を挟めたため、スケジュールはタイトすぎず、仕事をスムーズに運ぶことができました。
朝は、手配してもらった車がホテルへ迎えに来てくれます。そしてLAダウンタウンにある、ブランドの本社へ向かいました。
到着してすぐに、Public Relations のチームのみなさんとの打ち合わせ。
(その前にも、東京ーLA間で、メールにていろいろなやりとりがありました)
撮影に関する事項の全てをもれなく最終確認した上で、スタイリングを始めます。
広ーいスペースに自分のデスクを設置してもらい、一人黙々とスタイリング。
2日間かけて、40体以上コーディネートしたでしょうか?
自分のつくったコーディネートを再度確認した上、それらを一体一体写真に撮り、その画像を PR チームへメールします。マーチャンダイザー及び社長のチェックを受けた上、スタイリングの最終調整をします。
撮影が行われたのは、ロサンゼルス中心にある MILK STUDIO。
コーディネートしたルックスは、ハンガーラックにかけられたまま、全体を大きなサランラップで覆い、そのまま巨大なトラックに積まれ、スタジオに搬入されました。ちょっと驚き。
現場には、私のアシスタント一人、SEAMSTRESS 一人を付けてくれました。
撮影前に、モデル全員のフィッティングを行います。洋服のサイズ調整をする為にSEAMSTRESS が修正する必用性のある箇所をミシンでサイズ合わせをしてくれます。日本には無いシステムです。
広~いアメリカ。スタジオの規模も大きいです。モダンでとても気持ちのいいスタジオでした。
この日、他のスタジオでは、Taylor Swift, Terry Richardson も撮影をしていました。
(機材の置かれた広いスペース)
(スタジオのオフィスには、The Kiss と 幼少時代の Brooke Shields の写真が飾られています)
(各スタジオの中央にある廊下。広い!ロビーにもなっています。卓球台を持って来て、遊んでいる人もいました。笑)
(我々チームのスタジオ内のメークアップスペース)
(ケータリングも充実。ヘルシーなものしかありません。ロサンゼルスは日本以上に食に対してヘルスコンシャスでした)
(エントランスに位置するカフェバー。ここでは好きなドリンク、軽食をオーダーできます。グリーンフレッシュジュースが美味しかった !)
(外は、真っ青な空 !!! ロスは気持ちがいいです !!!)
撮影の二日間は、全く気を抜くことはできません。
フォトグラファー、メイク、ヘア、美術、それぞれのプロとのチームワークで一つ一つのビジュアルを集中して撮影して行きます。
一枚撮影した度に、そのビジュアルはディレクターでもある社長へ送られ、チェックを受けられます。💦
そうして出来上がったビジュアルのほんの一部ですが、ここで紹介させてもらいます。
今回は、背景にツヤ感のある赤を基調とした、トロピカル、グラマラス、そして モダンなビジュアルに仕上がりました。
Ph: Rayan Ayash
Make: Nina Park
Hair: Shlomi Mor
丁度今頃、世界中の媒体及びブティックにて、これらビジュアルが展開されているかと思います。
来年には、日本でも数店舗がオープンする予定だとのこと。
近々海外へ行く機会がありましたら、是非ブティックに立ち寄って、完成したビジュアルを見てみて下さい。
ずっと日本という小さなマーケットを対象にスタイリストという仕事をしてきましたが、近年アジア諸国の経済の上昇と共に、アジアンマーケットが重要視されるようになり、欧米とアジアのファッション業界がより近くなってきたような気がします。国境なく、世界中のプロが目標を一つにし、力を合わせて仕事ができる今をとても楽しく、また、ありがたく思っています。
これからもっと、国内及び海外で、巾広く仕事ができ、みなさんの心に残るビジュアルを作っていくことができたら最高です。頑張ります。💋💋💋
広田
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