こんにちは Lulu.です。日本の工芸技術や美意識をベースにコンテンポラリーな作品を発表するジュエリーブランドSIRI SIRIの2017年春夏コレクションを見せて頂きました。
今シーズンのテーマは「錯覚 Phantom」〜人が錯覚する瞬間に訪れる、曖昧な時間の心地よさをジュエリーで表現。
新しいビーズ織りの技術を用いてつくられたジュエリーは驚くほど軽くしなやか。自由にねじって動きを出すと、光を反射させたガラスビーズが様々な表情をつくってくれます。ブレスレットとチョーカーの2種類の展開。
そしてアクリル素材のイヤーカフも驚くほど軽く、負担なくつけられて嬉しい。磨りガラスのようなマットなものや
墨を流し込んだような透明感あるマーブルなど、どれを選んでも光と溶け合って本当に綺麗。
そして今回お目見えしたのが、麻100% 全て手織りで作られたBag SPRING。麻の一種である「ラミー」素材のリボンを使用し、リボンを三つ折りに折りたたみながら編むという高度な技術が駆使されています。籐のジュエリーと同じ工房 岡安さんの作。一つのバッグを編み上げるのに3日もかかるという大変な作業。重さがかかる底部は細かく糸を重ねて補強したりと、「使う」「身につける」ということが丁寧に考えられています。
レザーの紐に、ジュエリーブランドならではの繊細な金具使い。素材のコントラストが効いている美しい手仕事。麻のドレスとフラットサンダルに合わせたい。
デザイナー岡本さん自身が金属アレルギーだったため、金属以外のものでジュエリーになる素材はないか、と考えていたところ思い当たったのが、女性が好きな藤とガラス。アンティークジュエリーを身につける時の高揚感、気持ち良さの根源は「手工芸」。その気持ちをそのままに現代的デザインで、金属ではない素材で、そして現存する手工芸で表現されたジュエリー。それがSIRI SIRIのジュエリー。
ヘア飾りはブレスレットにしても素敵。
ガラスと藤の組み合わせは最強。
シルバーの繊細な織りが美しいブレスレット。
そして籠。前回の記事でも書きましたが〜新しいカゴバッグが欲しくて色々と探したけれど、やはりここのリブ(肋骨)バスケット!はいい。
まず籐製品を持つ時に気になるのは「擦れる」こと。シルクやニットなどの服は特に気を使います。磨き上げられた藤は擦れの心配がなく、何よりこのフォルム!リブ(肋骨)。
神の眼と呼ばれる菱形の部分に編み上げた全ての藤が綺麗に集約されるよう先端を細く削るという高度な技術。強度を要求される持ち手には竹が使用され、手垢が付く部分は藤でカバーされているという凝りよう。地球上で一番長い植物だという藤。しなり具合など、個体差のある性格と対話しながら編み上げるのだそう。
秋にはニットを入れて、冬にはエコファーを入れて、とオールシーズン使いたい。
SIRI SIRIのジュエリーを見て思い出すのはやはりシャネルのメティエダールコレクション。それは刺繍、プリーツ、羽細工などのアトリエの技術を駆使したクチュールのようなプレタポルテコレクション。伝統的技術を使って何か作れるものがあるかという発想でははなく、はじめに作りたいものの確固たるイメージがありその実現のために技術を使う、というアプローチで生まれるものは、発する磁力と美しさが全く異なる。伝統工芸を守る、という結果が同じだとしても。
デザイナー岡本さんはご自身のブログでこう語ってらっしゃいます。
細部にこだわるということは、制作に時間がかかるという事です。昔は今よりも遥かにゆっくりとしたペースで物事が進んでいたため、きっと職人さん達も一つの物を仕上げるのに贅沢な時間をかける事ができたのでしょう。SIRI SIRIの目標の中には‘時間の流れを遅くする’という事をかかげているのですが、それをSIRI SIRIのジュエリーを通りして表現し、SIRI SIRIを使う人の人生にも穏やかな時の流れをもたらす事ができれば良いなと思っています。
利便性を追求した使い捨てやファストファッションなど〜簡単に買い変えられる安価なものが出回る中、その土地が培ってきた大切な文化を纏うようなSIRI SIRIのジュエリーは大切な何かを教えてくれているようです。
SIRI SIRIは、オープンランチとして毎週水曜日13時ごろから西麻布のショップを解放しています。ランチ持参で誰でもゆるりと参加できるこのオープンランチ、スワヒリ語で「鎖」を意味する ブランド名の通り、関わる人々の状況を豊かにしていく岡本さんらしい企画です。お時間のある方は是非!
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