こんにちは Lulu.です。先日早稲田に用があり、以前から気になっていたドラード和世陀をじっくり見てきました。
早稲田大学の近く、西鶴巻交差点の角。梵 寿綱(ぼん じゅこう:本名:田中 俊郎)という日本の建築家、芸術家、思想家が1983年に建てた異形の建築物「ドラード和世陀」。氏は、早稲田大学理工学部建築学科卒業後、シカゴ美術館付属美術大学で学び、「梵寿綱と仲間たち」を結成。「日本のガウディ」の異名を持つ。(wikipediaより)
鱗のような壁面、カサ・ミラを彷彿とさせるバルコニー、オリエンタルなタイルやモザイク。ニュッと出現する異形、そのキメラな建築は周りの空気を切り裂き異空間へ誘ってくれる。
1983年当時は分譲で売り出され、今は賃貸としても貸し出されているそう。一階には男性専用の散髪屋さんが入っています。ちょっと中を覗かせて頂きました。
エントランスはモザイク。壁面にはフジツボのような突起がぎっしり。
シュバルの理想宮を思い出させる壁面。うねうねと続くアプローチ。(VOGUE blog「奇界遺産な旅」)
突き当たりの小さなホールには、大仏の手?巨大な手首がぶら下がっていて
天井には桜桃のような可愛らしいガラスが
ポストも動物たちが愛らしかった〜
ホールを背に入口へ戻る〜
天井も蠢いていて
外壁に埋め込まれたタイルはオリエンタル。
近代工業製品化している建築技術、様式に疑問を投げかけた梵 寿綱氏の建築を見ながら思い出したのが、5枚の皮膚を持つと評されるフンデルトヴァッサー。生まれつきの皮膚を第1とし、第2の皮膚が衣服、第3が住居、第4が社会環境とアイデンティティー、第5が地球環境。自然との調和と平和を愛し、エコロジカルな観点から節制を説き、直線とヨーロッパ連合を拒絶したオーストリアのアーティスト。(ピエール・レスタニー著「フンデルトヴァッサー」参照)
また、感性の衝動の赴くままに創られたような〜スイスのBruno Weber Parkもよぎりました。ガウディのグエル公園を彷彿とさせますね。
日本の建築のキメラ、といえば和歌山県、白浜温泉にあるホテル川久。温泉街の雑多な景色の中に突如現れるその姿は異様。ホテル川久は、安間千之氏が1949年に創業した「旅館川久」が前身。昭和天皇も宿泊した木造純和風旅館を、1989年から二代目社長が総事業費400億円をかけて全面建替工事を開始。
皇帝以外使うことを許されなかった「老中黄」という黄土色の瑠璃瓦は、中国紫禁城と同じもの。軒天は土佐漆喰、高知城に使われた古典的左官技法仕上げ。イギリスの彫刻家。バリー・フラガナンのウサギの彫刻。ロビーの床はローマンモザイクタイルを、イタリアのフリウリ州モザイク学校のアルチザンが、一枚ずつ手作業で床に埋め込む。あらゆる国のあらゆる技法が混ぜ合わされ、異彩を放つ建築のキメラ。
混ぜ合わせといえばいつもここへ行き着く、アントニオ・マラスが演出した2011年春夏コレクション後の回顧ファッションショー。KENZO40年のアーカイヴアイテムを混ぜ合わせた40体が登場。日本、モンゴル、中国、チベット、オランダ、ロシア…の民族ミックス。素晴らしい文化の重なり。どこにも存在しない「異国」が出現。
ガウディの曲線で埋め尽くされた蠢く建築も、アジアの奇想天外な建物も〜それらをつくりだす情熱の根源、突き動かされる「何か」に神秘を感じ圧倒される。
夢のお告げがトリガーになり建立されたタイにあるワット・サームプラーン。
”住職が7日続けてみた夢の終わりに「ここに龍の僧坊を建てよ」というヘビーなお告げを受け建立。寺の側には小学校があり、子供達が見上げればそこにはいつだって、塔に巻き付くバカみたいに巨大な龍が見えるのだ。どんなに授業が退屈だろうと、成績が悪くて落ち込もうとも、きっと龍は教えてくれるはず。「夢をみよ。人生は君が思うより、だいぶ自由なのだ」とー”(「奇界遺産」より←「奇界遺産」の著者、佐藤健寿氏のウィットに富んだ文章が好き〜)
梵 寿綱の建築は早稲田の他に池袋や中央区 佃、杉並区などにあるので、じっくり訪ねてみたいと思います。
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