photo by Adam Bordow
1年ほど前に、どんな人とコラボレーションしたいですか? 何て話を、細尾さんと飲みながら話し、彼は即座に「DAVID LYNCHだね。」と答えた。
僕は、「絶対に出来ますよ、早く出来ると良いですね。」と返事をしたのだけれど、
そのコラボレーションが実現するという。 たった1年で。
最近の細尾さんの勢いはどんどん加速していて、留まる事を知らない。
仕事の話は、もはや西陣織だけではなく、イベントのプロデュースやディレクション、さらには、マサチューセッツ工科大学のメディアラボのディレクターズ・フェローズ・プログラムの特別研究員に任命されたのである。
僕たちは、よく飲みながら、今自分たちが何に興味があって、どんな事をしたいかと妄想を話し合う。少し前に彼は、「ホイポイカプセルを作りたい。」と言った。
ドラゴンボールに出てくる、ホイポイカプセルである。ホイポイカプセルは、乾電池くらいのサイズのカプセルに、バイクや飛行機、家など、あらゆる物を収納して持ち運べる非常に便利なアイテムである。何でまた西陣織を家業にしている細尾さんがホイポイカプセルを作りたいと言い出したのか、理解出来なかったのだが、話を進めて行くと分かった。
"織物を一瞬でゲルのように変形させ、移動式の住居を西陣織で作りたい"という事だ。
この話がきっかけで、マサチューセッツ工科大学のメディアラボのディレクターズ・フェローズ・プログラムの特別研究員に任命されたらしい。確かに夢のある話である。実際に、プロジェクトは進んでおり、構造は見えてきたらしい。瞬く間に妄想が現実に変わっていく。
話を戻すと、そんな様々なプロジェクトを進めている細尾さんが、今一番熱く向き合っている作品が、DAVID LYNCHとのコラボレーションなのである。
DAVID LYNCHの作品、「 S P I R A L 」から渦のように湧き出たアイデアを、西陣織で表現するのは、非常に困難であったと思う。しかし、それもまた彼の妄想力と株式会社細尾のチーム、応援する仲間たちによって、作品として昇華した。
以下が、プレスリリースになります。
DAVID LYNCH meets HOSOO
The Multistory World_多層的世界 meets The Multilayered World_重層的世界
「螺旋状の夢_ 夢見るように目覚める」
1200年の間、進化を続けてきた西陣織がいまさらなる革新をとげ、カルト的人気を誇る映画監督 デヴィッド・リンチと西陣織の老舗細尾との出会いにより、人間の深層心理をテキスタイルで描きだす という画期的なプロジェクトが生まれました。 実験的最先端のクリエイティビティと進化を遂げる日本の伝統が融合した、未だかつて見た事もなかった 新たな世界観を現出させます。
「螺旋は上昇・下降を繰り返す円環である。この螺旋は、私にとって進化を表象する円環なのである」
― デヴィッド・リンチ
西陣織は世界で一番複雑な構造をもつテキスタイルであるとも言えます。その中でも特に細尾のテキ スタイルは9000本の縦糸を1本ずつ制御することにより、非常に多層的なレイヤーを構築していきます。 布そのものがまるでひとつのアーキテクチャ(構造体)と言えるのです。
こ の プ ロ ジ ェ ク ト は 、 デ ヴ ィッ ド ・ リ ン チ の 一 点 の 絵 画 作 品「 S P I R A L 」 が イ ン ス ピ レ ー シ ョ ン と な っ て い ます。リンチの絵画作品のイメージと世界観を細尾が独自の西陣織の技術によって解析、空間インスタ レーションを構築することによって、「重層的世界と多層的世界が融合したSPIRAL」へと立体的に進化させ、「 テ キ ス タ イ ル が 描 く 深 層 心 理 」と い う 未 知 の 領 域 に 観 客 は 足 を 踏 み 入 れ る こ と と な り ま す 。
展覧会概要
会 期 :2016年10月7日(金)〜11月13日(日)
会 場 :EYE OF GYRE/ 渋谷区神宮前5−10−1 GYRE 3F
時 間 :11:00〜20:00
入場料 :無料
キュレーション:ART DYNAMICS
会場設計 :武松幸治+EPA
協 力 :アシメトリカル・プロダクション
企画監修 :飯田高誉+生駒芳子
この展示、観ないわけにはいかないだろう。
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